2026年7月の九州大学の研究です。
子どもの頃、痛いところをさすってもらいながら、
「痛いの痛いの、飛んでいけ〜」
と言ってもらった経験はありませんか。
実は、「痛いところに触れると痛みが和らぐ」という現象には、神経の働きが関係していることが分かってきました。
九州大学の研究グループは、痛みを抑える働きを持つ特定の触覚神経を発見しました。研究ではマウスを使い、この触覚神経を刺激すると、皮膚で発生した痛みの信号が脊髄で弱められることが確認されています。
仕組みを簡単にすると、
皮膚で痛みが発生
→ 痛みの信号が脊髄へ伝わる
→ 脳へ伝わって「痛い」と感じる
という流れがあります。

ところが、痛い場所に触れると触覚神経も刺激されます。その信号が脊髄で働くことで、脳へ向かう痛みの信号が抑えられ、痛みが和らぐと考えられます。資料2ページの図にも、この仕組みが分かりやすく示されています。
昔から「手当て」という言葉があります。
痛いところに思わず手を当てたり、さすったりするのは、単なる気休めではなく、私たちの身体に備わった痛みを和らげる仕組みの一つなのかもしれません。
今回の研究は、こうした触覚による鎮痛の仕組みの一端を明らかにしたものです。将来的には、触覚刺激を利用した新しい疼痛治療や医療機器への応用も期待されています。
※今回の研究はマウスを用いた基礎研究です。「触ればどんな痛みでも治る」という意味ではありません。
