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ランナーに多い なかなか治らない踵の痛み お勧めの対策

治療に来られる方を、たびたび経験します。

一旦、治っても再発する方が多いです。

これは仙腸関節の副運動が回復してないためです。(副運動=関節の遊び)

痛み止めを処方されて、一旦は軽快になるのですが、やっぱり痛みが出てくる場合があります。痛み止めは一時しのぎなのでやっぱりダメですね。

終わりに、踵の軟部組織の再生能力が低いと治りが悪いので、ゼラチンの使い方を紹介しています。是非試して下さい。

考えられる疾患

アキレス腱滑液包炎
踵骨後部滑液包炎(しょうこつこうぶかつえきほうえん)
踵骨下滑液包炎(しょうこつかかつえきほうえん)
しょう液性粘液嚢の炎症です。

踵骨棘(しょうこつきょく)
踵の骨の先に棘ができ、それが神経を圧迫します。

足底腱膜炎
足の裏の靭帯の炎症。踵の骨と足の裏の大きな靭帯の付け根に炎症が起きます。

アキレス腱炎
アキレス腱が踵骨に付着する部位にて炎症を起こします。

踵部脂肪褥(しょうぶしぼうじょく)
踵の柔らかい組織の炎症です。

踵骨疲労骨折
使いすぎによる骨折です。急にマラソンを始める人に多いです。

画像診断などで色々診断が付きますが、結局これなんです。

いわゆる『踵骨炎(しょうこつえん)』

にて、原因不明の場合が多いです。

普通の歩行でも痛いようなら整形外科を受診されて、まず自分の状態を知りましょう。

早期発見が大切ですが、整形外科では診断の上、痛み止めを出して、様子を見ましょうになります。

痛み止めで改善しないとなると、運動は中止して下さいとなります。

けど、みんな走りたいんです!!!

という患者さんに当院では治療を行って成果を上げています。

自分で出来る対策

1.股関節の柔軟性の回復:

股割りは一般の私たちには無理なので、四股(しこ)を踏みましょう。

股関節の柔軟性が無くなると色々な問題が出ます。ソフトバンクの松坂大輔投手も股関節の柔軟性が無いので苦労されています。

相撲健康体操とは - 日本相撲協会公式サイト http://www.sumo.or.jp/kyokai/information?id=2

踵の幅をしっかり広げます
踵の幅をしっかり広げます

踵の距離が近いと効果が無いです。間違えている人が多いです。

膝も開いて腰を膝より落とします
膝も開いて腰を膝より落とします

四股は左右の踵を離して腰を落とします。

現代の若い人に股関節が硬い人が多いです。これは和式便所が利用されなくなったのも一つの原因です。

1ヶ月くらい続けると股関節の柔軟性が出てきます。
(画像引用元:日本相撲協会)

2.下腿部の入念なストレッチ:

ようやく一般にも広がってきましたが、運動前のゆっくりしたストレッチは逆効果なので止めましょう。動きながらのウォーミングアップです。ブラジル体操や軽く走るのが良いです。

ストレッチは運動終了後です。

普通のストレッチと共に、ベルトなどで体重がかかってない状態でのストレッチも大切です。

DANNO(ダンノ) ストレッチベルト
https://goo.gl/51xety

DANNO(ダンノ) ストレッチベルト
DANNO(ダンノ) ストレッチベルト

ストレッチベルトは販売会社が変わることがあるのでご注意下さい。

3.仙腸関節(せんちょうかんせつ)を固定するバンドの装着:

仙腸関節の動きの異常が関連痛として踵の痛みが出る場合が大変多いです。

これはお勧めです。

バンドを装着して歩行や軽くジョギングをすると仙腸関節の動きが正常化する場合が多いです。

4.インソール(靴の底敷):

インソールなどで痛みを軽減することも必要です。

但し、インソールは種類が多くて自分合うのを見つけるのが苦労しますし、費用も結構かかります。

インソールの注意点は、使用すれば当然劣化しますので、効果を維持するには交換が必要です。一年も同じのを使っている人を見ますがダメです。

しかしインソールは骨格やフォームの歪みをある程度修正しないと、より悪化を助長する場合があります。

なので、いきなりインソールはおすすめしません!

5.シューズの見直し:

これが基本です。合わないシューズはどんどんフォームを崩していきます。

フルマラソンできる中年の男性で、ナイキやアディダスのシューズを履きたいけど、どうしても合わなくて、ニューバランスを履いているという人もいます。この反対の人もいます。

6.靴紐に縛り方の見直し:

分かっているようで、分かっていない人が多い問題です。

紐を締めても簡単に脱げるようなら、縛り方の間違えや締め方が緩いです。

道路の問題

これは見落としがちなのですが、車道は人にやさしくありません。

側溝や排水溝に向けてなだらかなかまぼこ型に道路は作られています。なので同じ所ばかりコースを取ると、体に変な負荷がかかります。

出来たら、整備されたコースを走ると良いです。

この事を指摘してコースの見直しをして治った人もいます。

治療は

患部である踵の治療も必要ですが、診てもらう先生に腰周りの治療もしてもらいましょう。

当院では、仙腸関節の副運動や、下肢のアライメントを治します。そうすると劇的に改善し驚かれます。

経過として

色々な経過をたどりますが、痛みを無理して走っているうちに治った人もいます。

1シーズン走れなかった人もいます。

フルマラソンを中止して、軽いジョグや歩行に替えて治療をしながら治す人が多いです。

踵の痛みも治りにくい人は、軟部組織の再生能力が低いようなので、是非試してみて下さい。

この記事を書いた人

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村坂 克之

小又接骨院・鍼灸院の院長です。柔道整復師、鍼灸師の国家資格にて施術を行っています。屋号の小又(こまた)は、先祖の小谷屋亦治郎(亦=又)に由来します。親指シフトユーザー。
詳しくは院長略歴をご覧下さい。